世界は、石油文明からマグネシウム文明へ(1) | WIRED VISION
──マグネシウムの循環社会は、どういうステップを経て実現すると考えていますか?
まずは、海水を淡水化する事業で利益を上げます。先に述べたとおり、すでに海外から淡水化装置の発注が来ており、この事業だけでも十分に利益を出せます。今後、世界の淡水ビジネスは年間150兆円規模になると言われています。
次は、マグネシウムの精錬ですが、最初はエネルギー源としてではなく、資源としてマグネシウムを売ればよいでしょう。携帯電話のボディなど、マグネ シウムの需要はいくらでもあります。マグネシウムは今1kg当たり400円と高価ですからここでも利益を得られ、そうすれば太陽光励起レーザーの装置を もっとたくさん作れるようになります。ちなみに、マグネシウムに限らず、鉄やアルミ、シリコンも、レーザーを使って同様に精錬可能です。金属産業の構造を 根本的に変えてしまう可能性もあると思っています。
そうして十分にマグネシウムの値段を下げられるようになったら、エネルギー源として、発電所や家庭、自動車に使えばよいでしょう。燃料として使った後にできる酸化マグネシウムは、太陽光励起レーザーで精錬してマグネシウムに戻します。
21世紀は「にがり」の世紀になる、のかな??海水の淡水化事業と、その副産物であるにがりをレーザーを使ってマグネシウムに精錬する技術の両方をおさえたら、矢部教授はロックフェラーを超える存在になりますね。